やっぱりおおかみ

やっぱりおおかみ
ささきまき さく・え
1973.10.1. 211号

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「け」という文字、音が妙に印象に残る「やっぱりおおかみ」。そう、あなたは、何をしても「やっぱりおおかみ」。だから、どこへ行っても仲間に入れてもらえない。仲間意識が強すぎて、仲間外れを作りたがる。それとも、何をしても「やっぱり」おおかみだから、ちょっと怖がられてしまうのかな。
いわゆる「子ども」を意識した、教育的、道徳的な絵本の場合、誰もが仲良くしなければ、と言いたがるけれど、それはそれで、ちょっと不気味。だって、世の中そんな風にはなっていない。だからと言って、ここまで孤高になれというのも、また、ちょっとすごいこと。仲間に入れてもらえないのなら、それはそれで構わないよ…という「おおかみ」君の生きる姿勢もあっぱれ。一人でもやって行く道はあるよねという気持ちに持っていくための徘徊だったのかな。「おおかみ」君の表情が見えない不気味さと歩き回る街の雰囲気が子ども心に格好良いと感じていたように思います。

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