はるにれ

はるにれ
姉崎一馬 写真
1979年1月1日発行
274号

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一本のはるにれの木を、さまざまな季節と時間帯で撮影されたものが一冊の絵本に。はるか遠くには、ぽつぽつと木々があり、山の連なりや人工物も捉えられているので、人里は意外と近く、大自然の奥深くにある木ではないということがわかる。けれど、林になったり森になったりすることなく、牧草地帯や農地にもならず、ぽつんと一本だけ、のびのびと大きく育つことができたことがちょっと不思議に感じるのだ。
絵本の始まりは秋。寒さに凍える冬の季節の画像が多め。定点撮影ではなく、季節によって、撮影時間帯によって、カメラマンの視点は、変化。しかも、はるにれ君の捉え方も、望遠がかかっていたり、遠景までしっかりと捉えていたりとばらばら。草がもりもり育つ季節には、足元が隠れちょっと短足に見え、真冬になると、寒々と足元まで丸見え。枝まで寒さで凍っている。霧に包まれて、そばに誰もいないような日もあれば、お月さまを支えているようなときも。

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