2020年05月20日

サラダでげんき

サラダでげんき
角野栄子 さく
長 新太 え
こどものとも 302号
1981年5月1日発行


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この絵本は、食事はからだを元気にするためにも大切なものなのだ、ということを意識させてくれた作品です。当然のことですが、出されたものは全部食べなさいと言われていて、食べることが遅かったので、食卓にへばりついている時間が長く、実は、けっこう食事時間が苦痛でした。でも、長じて、食事をきちんと摂ることが身体を作る上で大切なことなのだから、最後まで食べなさい、という意味もあったのだ、とこの絵本を読んだときに初めて気が付いたのでした。
この絵本の魅力は主人公のりっちゃんが、病気で臥せっているお母さんが早く元気になってくれるようにサラダを作る、その過程にあると思います。たくさんのお節介焼きさんたちが、サラダに欠かせないモノを教えに来てくれます。もう一つの魅力は、ちょっと不思議な色合いの絵の定点観察で物語が進展するところ。
初めて読んだときは、作者が角野栄子さんと長新太さんだなんて全く意識していませんでした。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 23:43| Comment(0) | 300号台 | 更新情報をチェックする

2020年05月03日

虫のわらべうた

虫のわらべうた
斉藤たま 採録
瀬川靖男 画
こどものとも 365号
1986年8月1日発行


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日本各地を巡って採録された「虫」のことを歌ったわらべうた。初読みの時は、残念ながら知っているものはなく、どんなリズムで、どんな音程で歌うのかがわからないのがとても残念でした。全部で14編。虫の名前も、わらべうたに編み込まれているので、地方ごとの呼び名になっていて、その文言を読んだだけでは、何を指しているのかわかりません。それを助けてくれているのが、瀬川康男さんの画。文字では想像もつかない虫の姿が画で登場。細かく描き込まれた絵ではなく、木版画でデフォルメされて描かれているので虫が苦手な私でも大丈夫。頻繁に本物の虫を観察した経験はないのに、版画の絵を見ただけで虫の名前が出てくることがまた不思議。きっと図鑑などでふと見てしまった写真が記憶に残っているようです。表紙絵からも感じることができると思いますが、和風な色合いの背景文様がとても魅力的。このデザインで染めればきっと素敵な手ぬぐいになりそうです。

posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 22:48| Comment(0) | 300号台 | 更新情報をチェックする

2020年02月24日

ちょつとおこっちゃったなおこちゃんのおうち

ちょつとおこっちゃったなおこちゃんのおうち
まいえかずお 作
井上洋介 絵
314号

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 みんな、なんでこんなに怒っているのか。一つ屋根の下に住む誰かがぷんぷんって怒り始めると、連鎖反応を引き起こし、みんながぷんぷん状態に。ぷんぷんしながら住んでいるお家に八つ当たりするものだから、とうとうお家もぷんぷんと怒り出し、みんながお家に入れてってお願いしても、お絶対に入れてあげないってなっちゃいました。
 ぷんぷん怒るという感情は、次々に伝染していくもの。同じように伝染するモノはもう一つあることにすぐ気づきます。それは、あくび。でも、怒るときはみんな同じようにぷんぷんって怒るのに、あくびは、ホワホワ、ハワハワ、ごわごわと、ちょっと違うよう。あくびの共通点と言えば、あくびをするときは誰もが大きな口を開けること。これがお話の解決の糸口に。
 絵を担当している井上洋介さんは、いろいろな感情が爆発しているような作品が特徴だと思っていましたが、『くまの子ウーフ』も手掛けておられると知って驚いております。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 21:50| Comment(0) | 300号台 | 更新情報をチェックする

2020年02月10日

からすのせっけん

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からすのせっけん
むらやまけいこ さく
やまわきゆりこ え
337号




いいものは種族が違っても皆で仲良く共有、分かち合いましょうという教育的な意味合いを込めたものなのか、それとも、大切なものでも、永遠に存在するということはなく、消失・消滅するという、この世で絶対に避けることが出来ない現実を伝えようとした作品なのか、という深読みをしました。
大人読者になってしまった私には、次から次へと登場する動物たちとの殆ど変わらぬやりとりの繰り返しにいらいら。登場してくる動物たちの大きさの大型化に、ハラハラする、という気持ちも抱きながら、せっけんを使ってじゃぶじゃぶ、ぶるるるん!ときれいさっぱりするときの表現が、からだのサイズによって違うことを発見し、そんな風に楽しんでいる自分も発見しました。
再読のため、表紙を開けたとき、からすがせっけんを使って行水をしたら、色が落ちて真っ白な鳥になってしまいました、なんていう七変化物語だったら面白いのに、という不束なことを考えておりました。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 22:38| Comment(0) | 300号台 | 更新情報をチェックする

2019年05月26日

おみせやさん


おみせやさん
伊藤秀男 作
333号
1983年昭和58年12月1日号



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種類ごとにお店を構え集合体になっている商店街がまだ活気にあふれる時代のお話だと思います。ニュータウンと呼ばれる地域で、スーパーマーケットと言う、一つの建物で何でも揃ってしまう、それこそスーパー便利なお店が席巻し始めた時代でもあったでしょうか。もともと商店街で買い物をすることが皆無な地域に住んでいたので(近所に商店街はありましたが、自分が買い物に行くことはほとんどなかったため、殆ど記憶にありません。)このような「おみせやさん」は、ドラマや映画の疑似体験による記憶が主なのです。それでも、スーパーには、お肉とお魚は必要な分だけ買い求めることができる売り場になっていて、量り売りで買い求めていた記憶があります。お店の人と会話をしながら買い物をするのは楽しいですし、大切なことだと思います。その上、いろいろな意味で食材や入れ物等の無駄もなくなると思うのですが、どうなのでしょうね。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 22:51| Comment(0) | 300号台 | 更新情報をチェックする