おみせやさん


おみせやさん
伊藤秀男 作
333号



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1983年昭和58年12月1日号。種類ごとにお店を構え集合体になっている商店街がまだ活気にあふれる時代のお話だと思います。ニュータウンと呼ばれる地域で、スーパーマーケットと言う、一つの建物で何でも揃ってしまう、それこそスーパー便利なお店が席巻し始めた時代でもあったでしょうか。もともと商店街で買い物をすることが皆無な地域に住んでいたので(近所に商店街はありましたが、自分が買い物に行くことはほとんどなかったため、殆ど記憶にありません。)このような「おみせやさん」は、ドラマや映画の疑似体験による記憶が主なのです。それでも、スーパーには、お肉とお魚は必要な分だけ買い求めることができる売り場になっていて、量り売りで買い求めていた記憶があります。お店の人と会話をしながら買い物をするのは楽しいですし、大切なことだと思います。その上、いろいろな意味で食材や入れ物等の無駄もなくなると思うのですが、どうなのでしょうね。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 22:51Comment(0)300号台

いもうとのにゅういん

いもうとのにゅういん 
筒井頼子 さく・林明子 え 
323号

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「はじめてのおつかい」「あさえとちいさないもうと」の続編だと思っています。妹が生まれ、お母さんのお手伝いで今まで、できなかったことが出来るようになってくる、だんだんお姉さんらしくなっていく、その過程の追体験、疑似体験させてくれる作品群です。
お姉さんになる、というだけの成長物語ではなく、自分以外の人のことを思い少しだけ我慢する、ちょっと立ち止まって誰かのことを考えてみる、何かを譲ることができる心持ちになる、精神的な成長のお話だと捉えると、家族みんなの心の成長物語だなと思います。両親のあさえに対する対応と、特にお父さんとあさえとの関係は、文だけでなく絵の中でかなりしっかり描かれています。兄弟がいる場合、こんな風に長子は、徐々におとうさんっ子になっていくのかもしれないな、と気が付いたり、お父さんが子どものことをもっと考えるきっかけになる出来事ってこんなところにあるのかも、と思ったりもしています。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 00:00Comment(0)300号台

ぼうし

ぼうし 
瀬川康男 作 
327号

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瀬川康男さんの絵は、和です。和なお話によく似合います。和なお話って何なのか、ということに確かな説明はできませんが、昔話は和なお話の典型的なものと言えましょう。そして、そこへ挿絵を入れるときに瀬川さんの絵はよく似合うと思うのです。
この作品は、文も絵も瀬川さん。お話の作り方は、ちょっとずるいな、と思いました。皆がよく知っている昔話の、しかも、主人公が勇猛果敢なお話の、かんじん要の終盤から結末に至る一番かっこいいところを、全部「ぼうし」のお蔭にしてしまっているのですから。金太郎に桃太郎、そして弁慶にいたるまで、たった一人で戦えたのは、「ぼうし」で回りが見えていなかったから…という展開です。表紙の絵は記憶に残っておりましたが、内容を覚えていなかったので、お話に面白さは感じていなかったのかもしれません。
読み直しで、やたらと可笑しく、笑ってしまったのですが、友人たちにこの可笑しさは伝わりませんでした。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 16:15Comment(0)300号台

うみべのいちにち

うみべのいちにち 
笠野裕一 さく 
316号
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定点観測絵本である。
しかも、その定点が、普通の人では眺めることが出来ない海側から海岸方向を向いているという位置での観測になっている。ドローンが活躍するようになった今なら、ドローンを飛ばしてずっと観測しました、となるところだが、この定点観測はどんな風に実現したのかと想像するのもまた楽しい。ボートに乗って眺めて、空想を膨らませたのか、気球を上げてそこにカメラを取り付けていたのかな、と。
早朝、近所の人がお散歩をする時間帯から、暑い日中を通過して、夕方までの様子が克明に描かれている。文章付きの絵本と違い、描きこまれている物事に起こった出来事を追うと、物語が際限なくできるので、最後までたどり着くのに果てしなく時間がかかる絵本だ。ページごとに時間帯が示されているわけではないのだが、貸し浮き輪、貸しゴムボートのお店の混雑具合、仮設シャワーと海の家の様子から、おおよその時間帯を予想するという楽しみもある。
posted by 花ちゃんとクマの菜葉 at 15:49Comment(0)300号台